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ニュース

埼玉県立がんセンター新病院に「スマートホスピタルライティングシステム」を設置

竣工した埼玉県立がんセンター全景

ウシオライティング株式会社(東京都中央区/代表取締役社長 吉川 隆雅、以下ウシオライティング)は、戸田建設株式会社(東京都中央区/代表取締役社長 今井 雅則、以下戸田建設)、株式会社村田製作所(京都府長岡京市/代表取締役社長 村田 恒夫、以下村田製作所)の3社で共同開発した、次世代病院向け照明システム「スマートホスピタルライティングシステム」を、戸田建設が実施設計および施工を行った、国内トップレベルのがん医療施設「埼玉県立がんセンター新病院(埼玉県北足立郡伊奈町)」に設置、7月13日付の竣工をもって引き渡しを行いましたので、お知らせします。

稼働したスマートホスピタルライティングシステム

当システムが設置されたのは、緩和ケアフロアの東ウィングと西ウィングにそれぞれある食堂デイルームで、光環境の現地視察は、当システムの共同研究者である、千葉工業大学 工学部 建築都市環境学科の望月 悦子 教授に行っていただき、日照条件が異なる東西の空間において、サーカディアン・リズム*1の観点から室内照明環境について検討がなされました。


システム導入の背景

新病院のコンセプトに合ったスマートホスピタルライティングシステム

新病院は、県政施行100周年記念事業の一環として、1975年11月に建設された既存病院が老朽化してきたことで計画され、今般、がん医療における最新鋭の拠点新病院として生まれ変わったものです。
新病院のコンセプトは「日本一、患者と家族にやさしい病院」で、今後の、医療の進歩や疾病動向の変化に対応するとともに、「がんの苦痛を忘れさせる」療養環境を提供することにあります。
埼玉県立がんセンター新病院では、質の高い医療サービスを提供することができるように、さまざまな設備が導入されていますが、当システムも、その試みの1つにあたります。
既存病院の緩和ケア病棟では多くの天窓が設けられ、そこから射し込む光の変化が、患者のみならず、家族や病院スタッフも含め、そこにいるあらゆる人の気持ちを和らげてきました。
今回、新病院でもこのような光の変化を再現するため、最上階デイルームに、昼夜変化の体感が可能な、LEDによるサーカディアン・リズム照明システムの採用が検討され、導入にいたりました。

【新病院の概要】
-構造、階数、延床面積:鉄筋コンクリート造、地上11階・地下1階、62,046㎡
-病床数:500床(既存病院の400床に対して100床増床)

スマートホスピタルライティングシステムが実現する3つのコントロール設定

ケルビンコントロール*2

サーカディアン・リズムに適した室内照明環境下で暮らすことにより、生体リズムの維持を図り、生活サイクルの安定化を図ることが期待できます。
標準システムでは、建設地に合わせた5シーン[日の出(朝)、日中(午前、午後)、日没(夕方)、夜間(就寝前)、深夜(消灯)]を、年間4シーズン(春夏秋冬)ごとに用意、今回は、天窓があるかのような擬似天空照明、陽光の入りにくいエリアでの擬似昼光照明を作りだしました。

最上階デイルームに設置されたスマートホスピタルライティングシステムによる、朝~昼~夕方の照度・光色制御

ユーティリティコントロール

電池なしでの信号送信が可能な電池レス無線スイッチと、「ZigBee®(ジグビー)※3」による多彩な照明制御技術、照明制御用Gateway(ゲートウェイ) ※4を組み合わせることで、より使いやすくしています。また、離れた場所からでも手軽にさまざまな照明制御を行うことができるだけでなく、急な天候変化に対するLED調光という要望にも応えられるよう考慮しています。さらに、通信線が不要なので、新築だけでなく、改修工事においてもレイアウト変更が簡単に行えるなど更新性が向上、病院側で自由なカスタマイズが可能です。なお、日常シーン設定変更も、無線通信で簡単にできます。

エネルギーコントロール

当システムのサーカディアン・リズム照明による調光色制御は、大きな省エネルギーに繋がる可能性があります。導入前のシミュレーションでは、同出力のLED照明と比べて最大で30%程度、蛍光灯器具と比べた場合では最大90%程度のエネルギー削減が見込まれています。

今後の展開

今回の導入によって得られるデータを、今後の運用や設定に活かすとともに、設置する病院の建設環境や光環境を検証していくことで、よりいい光空間を提供できると考えています。
また、病室での「目覚めから就寝まで」に、当システムを展開すべく積極的に提案していきます。

写真左:優しい光を提供する食堂、談話室イメージ
写真右:サーカディアン・リズム照明システムを導入した病室イメージ

*1
サーカディアン・リズム:概日リズムを指し、生物の約24時間周期で変動する生理現象のこと。人間の体内時計によって睡眠から覚醒まで、ホルモン分泌や体温が生理的にコントロールされる。
*2
ケルビンコントロール:ケルビン(K)は色温度の単位で、昼光色、電球色相当の色温度をもつLED光源を最適にコントロールすることにより、暖か味のある光(3000K)から、クールな色合い(6500K)までの色調変化を創りだす制御方式。
*3
ZigBee®:短距離無線通信規格のひとつであり、複数の端末機器を一括で制御できる。省電力で低コストという特長がある。なお、ZigBee®は、ZigBee Allianceの登録商標です。
*4
照明制御用Gateway:村田製作所が開発した製品で、無線通信によって調光、調色ができる。内蔵されているウェブサーバにアクセスすることで、専用ソフトウェアをインストールすることなく、各種照明制御に関する設定や登録が行える。


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